18年以上続く日本初のDubstepパーティー「Back To Chill」GOTH-TRAD氏にロングインタビュー!!

今後の展望について

DUBNEEZ – Back To Chillとしての、今後展望はありますか?

GOTH-TRADBack To Chillのレーベルとしてのリリースをもっと増やしたいね。
自分のリリースもそうだし、Back To Chillメンバーの曲のリリースも。

あとパーティーは、今は隔月開催していて、あんまり無理せずって感じだね。
今はENTER shibuyaエンター渋谷でやってるから、なかなかバンドのライブとか入れたりはできないけど、clubasiaクラブエイジアでやってた時とかは、BorisとかENDONとかバンドも入れたりもしてたし、コンセプトとしては今やDubstepだけじゃないからね。

もちろんDubstep主体でやってはいるんだけどでも、やっぱりもうちょっと幅広く、重い音楽っていうかヘビーウェイトな音楽で、DubstepとかDubとか、そういうのにも通じる新鮮で重い音楽をプッシュしていきたいなっていうのがある。

特に時代に合わせるっていう感覚は無いかな。
やっぱカッコいい重い音楽が聞けるパーティーみたいな!

DUBNEEZ – まさにその通りのパーティーですもんね!
最近だと、木曜の夜に開催することが多いと思うんですけど、何か意図があるんですか?

GOTH-TRAD – それは単純に、毎月とか隔月で週末に開催するのは大変だからね。

週末に開催するのってやっぱり、それなりに人入れなきゃいけないっていうリスクもあるし、赤字になると長く続けるのは難しいからね。
基本的に俺がブッキングからフライヤー、Tシャツのデザインまでやってるから、年に2〜3回週末に開催するので手一杯だね(笑)

あとはGOTH-TRADとしても海外ツアーや制作のアーティスト活動もあって、プロモーターとかイベンターがメインの活動じゃないから、そこに100%力を注ぐのは難しいかな。
ただ、パーティを続けて行くことはすごく重要だと思っていて、定期的にクルーと情報交換したり、お互いの新しい曲を聴き合ったり、それを現場でプレーして音の鳴りもチェックしつつ、フロアの反応を見たり。
俺の中ではプラスアルファで新しいアーティストを入れていこうっていうのもあるから。

若い世代とかかからも良い意味でこっちも刺激を受けたいし。
その新しい世代がどういう感覚でDubstepやるのかとか。

今は10年〜15年前に比べると100%DubstepかけるってDJが少ないのは事実で、ベースミュージックというもう少し幅広い見方でBack To Chillに沿うようなミックスしてるDJをブッキングしたいと思っているね。

DUBNEEZ – そういう理由で平日の夜に開催してたんですね!
新しく求めている人材もそんな感じなんですね。


GOTH-TRAD – やっぱり俺は音楽やる上で、自分のやりたいことをブレないでやるのが前提で、それが日本だろうが、海外だろうが、自分の音楽がハマるシーンを見つけるセンスって凄く大事で。
例えば、さっき言ったMad Raver’s Dance Floorって2005年に出した3rdアルバムにBack To Chillって曲が入ってて、でも当時の日本で100%ハマるシーンってなかったんだよね。
でもイギリスにはあったわけよ。


自分がやってることがハマるレーベルだったりとか、自分がハマる都市だったり、ジャンルだったりシーンだったりとかっていうのを意識して活動するのとしないのって、やっぱちょっと違うと思うんだよね。

日本でどうやってもダメだから、こういう風にやった方がウケるのかなって自分のスタイルを曲げなくても、本当に自分がやりたいこととか、自分が目指したいシーンとかをちゃんと見据えてやると絶対繋がってくると思う。

DUBNEEZ – 本当に自分がカッコいいと思うことをを続けるのって大事ですよね。

GOTH-TRAD – (インタビュアーは)今25ぐらいの世代でしょ?
DJやるってなると、曲も作ろうっていう感覚って結構みんな持ってるの?

DUBNEEZ – 僕らの周りは結構その感覚持ってますけど、DJだけやるって人の方が多いかもしれないですね

GOTH-TRAD – なるほどね。
俺はDJだけやることについて否定してるわけじゃないし、別にそれはそのスタイルでいいと思うね。
だた一般的にDJと言っても、セレクターとクリエイターって大きな違いだと思うんだよね。
正直今は機材と曲が揃ってれば誰でもDJできるからね。
選曲の部分で現場を盛り上げる事にフォーカスするDJスタイルなのか、もっとクリエイティブなことしてオンリーワンなDJになりたいのかっていう意識的な違いだと思うよ。

ただ既製の楽曲だけをプレーするセレクタースタイルだと、誰かと被るって可能性はあるよね。
俺はライブもやったりするから、まずは自分のオリジナル曲を増やして、DJでも90分間全曲自分の曲でプレーする事もできるようにしてきた。それって誰にもコピーできないしね。

あとは自分の音楽ヒストリーを振り返った時に、自分がどういう作品をどれだけ積み重ねてきてるかってのを重要視してる。
アーティストとして誰かに自分を知ってもらう時に、このMIXを聴いてくれ!ってより、この音源を聴いてくれ!って方が、曲名やアートワークも含めてメッセージ性も含まれるから説得力があるよね。

俺はEARTAKERイヤテイカーREBEL FAMILIAレベルファミリアってバンドもやってるけど、それも俺のやりたい表現の一部なんだよ。
ただDubstep DJってだけじゃなく、アーティスト/ミュージシャンでありたいっていう。
10年後20年後の自分が、どういうアーティストになりたいか想像する事も大事だと思う。

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