改めて、DUBSTEPとは?
超簡単にまとめると
Dubstepは2000年代初頭にロンドンで誕生しました。Garage (ガラージ、ガレージ)やDrum’n’Bass(ドラムンベース)、Dub(ダブ、歌声なしのレゲェみたいなもの)などのジャンルを融合した、重低音の効いたベースと、リズミカルなビートが特徴的な音楽です。
そしてロンドンのアンダーグラウンドのクラブシーンから始まり、その独特なサウンドは様々な地域へ瞬く間に広がりました。
ちなみにこの2000年〜2007年あたりはDubstepの定義がかなり曖昧で、Garageっぽさ全開なものもあれば、ブレイクビーツやGrime、レゲェっぽいものがあったりと、アーティストごとのルーツがよく反映された作品が
多かったようです!
定義がないため、なんでもありな雰囲気が当時のリスナーにとって、非常に面白い体験を与えたのではないかと思われます。
今回は、数多くあるヒット作の中から、2000年から2007年の最初期にリリースされた作品に絞り、今もなおパーティでプレイされている名曲を紹介します!
2000年〜2007年、初期Dubstepアンセム曲曲紹介
Loefah – Horror Show (2004)
“Horror Show“は、イギリスのDubstepプロデューサーであるLoefahによる楽曲です。
暗く不気味な雰囲気が特に特徴的ですね!
イントロ部分は”American Psycho(アメリカン・サイコ)”というホラー映画からサンプリングしているようですね。曲名にも納得です…!
Loefahの代表作の一つです。
Skream – Midnight Request Line (2005)
“Midnight Request Line“は、イギリスのプロデューサー、Skreamが2005年にリリースした
代表曲です。
この曲はDubstepのスタイルを確立し、Dubstepの認知度を世界的に広めるのに大きく貢献しました!
特にキャッチーなメロディが特徴的で、数多くのBootlegが存在します!
↓SoundCloudで検索をかけてみるとこんなにたくさん
好みに合ったものを見つけるのも楽しそうですね!
ちなみに、Skream本人のVIPもあり、メロディがベースラインになってて超気持ち良いので、こっちも是非!
Digital Mystikz – Haunted / Anti War Dub (2006)
イギリスのDubstepデュオ、Digital Mystikz(MalaとCoki)による2006年の代表作です。
当時はレコードのみでのリリースで、A面がHaunted、B面がAnti War Dubとなっております。
(今では結構レアなレコードです)
Anti War Dubは反戦をテーマにしたこの曲は深いベースラインとミニマルなリズムが特徴です。
↓こちらは実際にMalaがロンドンでDJしている映像です!
55:24にAnti War Dubをプレイしています。お客さん達もこのリアクション
伝統的な曲として認識されていることがよくわかりますね!
それに対し”Haunted“は、重厚なベースラインとワブルベースと不気味な雰囲気が特徴で、Dubstepの初期サウンドを象徴する作品の一つです!
イギリスのプロデューサーグループ”Gentlemens Club“がコロナ禍になってすぐ企画したWheels Of Steel 001 (Old School Dubstep Special)の1曲目でプレイしています!(01:02〜)
この3人は全員とにかくキャラが濃く見て楽しいプレイをします!
相当彼らがDubstepを愛していることがよく伝わりますね。
余談ですが、コロナが収束した後、2022年4月に彼らが東京と大阪に来日した際も素晴らしいパフォーマンスを披露してくれました。
Distance – Traffic (2006)
イギリスのDubstepプロデューサーであるDistanceによって制作された楽曲です。
Distanceの作風であるダークで力強いサウンドがこの曲でも表現されており、その後のDubstepシーンに大きな影響を与えました!
ダーティーでメタリックなベースが特徴的です!
Kromestar – Kalawanji feat. Cessman(2006)
イギリスのDubstepプロデューサー、Kromestarと、Cessmanのコラボレーションによる楽曲です。
(イェイイェ~~ でおなじみ)
ダークな雰囲気と重厚なベースラインが特徴で、Kromestarの代表作の一つとされています。このトラックは、Dubstepファンに広く愛されており、彼のキャリアにおいて重要な位置を占めています!
↓先ほど紹介したMalaの映像の15:30でプレイしてます!
広く知れ渡っている曲なので盛り上がりもすごいです!
Malaもばっちりリワインド(巻き戻してもう一度再生)しちゃってますね(笑)
リワインドについても今後の記事で紹介するのでおたのしみ!
Benga & Coki – Night (2007)
イギリスのプロデューサーBengaとCokiがコラボ楽曲です。
リリースは2008年ですが、曲自体は2007年からラジオ等でもかかっていました。
シンプルながらもキャッチーなメロディと重厚なベースが特徴的で、多くのDJやプロデューサーに影響を与えました!
MVも謎のイカがリズムにノってる姿が可愛らしいですね。(ムラサキイカっぽいです)
ちなみにこの曲は、今もなお様々なパーティ、フェスでプレイされています!
2024年現在、Skrillexもプレイしています!(1:46:50)
Benga – 26 Basslines (2007)
イギリスのDubstepプロデューサーであるBengaによる楽曲です。
先ほどの”Night“と同じアルバムに収録されています。
この曲はBengaの代表作の一つです!
この曲は、その名の通り、複雑なベースラインが特徴のエネルギッシュな曲です。
独自のクリエイティブなアプローチで、クラブやフェスティバルで人気を博し、Dubstepファンに広く認知されています。
この動画はEDC Las Vegas 2019にて
Skream b2b Rusko – Oldskool Dubstep Setが披露された際
先ほど紹介したGentlemens Clubも出演しており、お客さんとして楽しんでいる様子です!
マジでテンション高過ぎ(最高!)
Jakes – 3Kout (2007)
イギリスのDubstepプロデューサー、Jakesによる楽曲です。
この曲は、重いベースラインとパワフルなリズムで特徴付けられています。
“3Kout”は、その力強いサウンドとエネルギッシュなビートでダブステップファンに広く支持されています。
Jakesのスキルと才能を示す代表作の一つです。
ちなみにJakesは、この後Riddim Dubstepと呼ばれる新たなジャンルの誕生に貢献します。
Riddim Dubstepの歴史についても紹介しているので是非チェックしてみてください!
GOTH-TRAD – Cut End (2007)
驚くことに、このDubstep黎明期に名を轟かせた日本人のアーティストがいます!
日本のプロデューサーのGOTH-TRADによる楽曲です。
Malaが主宰するレーベル、DEEP MEDi MUSiKからリリースされてます。
“Cut End“は、重厚なベースラインとDubstep特有のダークで独特な雰囲気を持つトラックです。
GOTH-TRADの音楽は、日本の伝統的な要素を取り入れたユニークなサウンドが特徴であり、その中でも”Cut End”は彼のクリエイティビティと才能を示す楽曲の一つとされています!
今後機会があれば、ご本人からも当時の話を聞いてみたいですね。
最後に
Dubstepの黎明期に生まれたこれらのアンセム曲達は、ジャンルの基盤を築き、後の進化に大きな影響を与えました。
これらの名曲を聴くことで、Dubstepの原点とその魅力を再確認できるでしょう!
他にも紹介しきれないくらい名曲がたくさんあるので、皆さんも探して聴いてみてください!
最後まで読んで頂きありがとうございました。